富士登山 初登頂 [旅行]
2017年7月28、29日
5合目までは車で何度か登ったことがあるけれど、未登頂の富士山。
一度は登っておきたいところ。
春先から職場の先輩に誘われ、それに便乗。
最低限の登山グッズは持っていたが、今回日本一の富士山登山ということで、15Lのザックを購入し、ヘッドライトや携帯酸素をそろえ、防寒具や行動食を準備した。
ルートは最も一般的な、吉田ルート。
山小屋、休憩所などが充実している。アクセスも便利。
今回は、昼ごろに新宿をバスで出発。
夕方まで、5合目で高度に体を慣らしてからの登山開始。
込み合う山小屋宿泊は回避し、ご来光まで夜通し歩く計画。
ところが、バス到着時は問題なかったものの、出発の間近になると雨が落ちてきた。
大粒の雨の中、カッパを着て17時30分に登山開始。
5合目から6合目は、比較的平坦な道が続く。
すそ野に沿って平行に歩く感じ。
脚を慣らすにはちょうど良い。
6合目から歩く方向が山頂に向う。
やや急な斜面が始まった。
この辺から雨が止み、遠くまで視界が利くようになるが、山頂はまだ雲がかかっている。
まだまだ余裕の7合目手前。
雨が降っても、足場は砂がメインなので、水たまりが出来るようなことはない。
7合目を過ぎると、岩場が続く。
手袋をして、岩をつかみながら、全身で登っていく。
多少岩が滑るところもあり、雨が止んでいて良かった。
8合目に到着する頃には日が暮れ、空には星もチラホラ。
この当たりは山小屋が豊富で、各ベンチでゆっくり休みながら登っていく。
看板には、頂上まで2kmなのに、3時間もかかるとの表示。。。
吉田口からの登りの標準タイムは6時間とされている。
17時半の登山スタートなので、朝4時半のご来光までの登頂を考えると、スケジュール的には大きな余裕。
やはりゆっくり休みながら登っていこう。
気温も低下し、山小屋前の温度計では5℃の表示。
持っている防寒具ををすべて着用して寒さを凌ぐ。
登っている最中は汗が出てくるものの、途中で止まると寒さを感じる。
8.5合目。
深夜0時を過ぎた頃。
空はすっかり晴れて、星が輝いている。
吉田口は富士山の北斜面にあるので、北の空がよく見える。
特に、北のカシオペアからハクチョウ、ワシ座を通る天の川が天頂にかかり、くっきり見える。
ただし、ワシ座から南に位置するさそり座などは、富士山の斜面にかかって見えない。。。
雲一つないはっきりとした星の見え方では、今回はご来光は期待できそうだ。
途中、岩場で休息、休眠ととりながら、相変わらずゆっくり進む。
2時くらいでようやく9合目。
ところが、山頂まであとわずか、ご来光まで2時間あまりのこの地点において、山の下の方から雲が湧いてきた。
霧となって、足早に9合目付近を包み、当たりは白濁。
ヘッドライトの光が、その霧を際立たせる。
9合目を過ぎてラストスパート。
ところが、8合目までは全く感じなかったが、呼吸が苦しくなってきた。
斜面も急にはなってきているが、10歩くらい歩いては、立ち止まり、ハーハーゼーゼーの繰り返し。
岩場にしゃがんでたまらず休憩。
そして、この当たりから渋滞発生。
終始道に迷うことなく、登山者がそこそこ先に歩いている状態であった。
いったん横で休んでいると、登山者の列に再び入り込むのが一苦労。
うまくタイミングを見測らないといけないくらい、登山者が増えてきた。
霧の中、山頂直下の岩場を進む。
もう少し。
この辺は、岩場の左側を進む遅い列と、右側の高速隊列に分裂して登っていく。
いつの間に来たのか、隊列を整理する係員が3名ほどで、赤い誘導灯を持って、登山者を裁いている。
そして、ようやく頂上。
でも、霧の中。
ご来光まで1時間少しあるが、これでは難しそう。
しばらく頂上付近で休んでいたが、霧が晴れる気配はない。
それでも、ご来光に期待する登山者。
頂上付近では、山小屋でお土産を買ったり、腹ごしらえをする人々で大混雑。
ご来光30分前の4時過ぎまで粘ったものの、ここで断念。
霧で視界が悪く周りも見えないので、お鉢巡りも中止。
早々に下山を決断。下山道が空いているうちに降りてしまいたい。
吉田口への下山は、専用道が用意されている。目安は3時間。
しかしこの下山が単調きわまりない。
足下は深い砂利道であまり踏ん張りが利かない。
数えきれないほど右に左につづら折り。
折角周囲が明るくなってきたのに、周りに樹木はなく、火山岩ばかりで殺風景。
天気が良ければ山中湖や河口湖が見えたりするが、それも期待できない。
天気が悪いなりに、雲海などが見えるのかと思えば、どこまでいっても霧の中。
標高が下がっていくうちに気温が上昇。山頂から来ていた防寒具を一つずつ脱いでいく。
帰りは、約3時間ちょっとで5合目へ。
最後ちょっとだけ雨にやられたが、バスに乗り込んでセーフ。
夜中ほとんど寝ていなかったので、河口湖駅までバスの中でたっぷり睡眠。
富士急ハイランド横の、ふじやま温泉で富士登山の疲れを癒し、帰りも新宿までバスで睡眠。
途中気圧の低下で呼吸が苦しくなり、ヘトヘトになりながらの登山であったが、なんとか登頂。
ご来光は拝めなかったが、天の川が綺麗だったし、大満足の富士登山であった。
個人的には2度3度と登らなくてもよいと思うが、今回は下見と考え、来年は家族で登っても良いかも知れない。
2017-07-28 18:46
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