Valentine's Day [生活]
2009年2月14日
アメリカでは男性から女性に花やカードを送るのが主流であるが、野澤家では特に何もなし.
そんな早朝に、面白いメールが届いていた.
分子生物学研究者向けのBioTechniques誌のwebsiteに、「研究者向けバレンタインアンケート」が掲載されていると言う.
1、バレンタインデーに花よりも欲しいものは?
◯ DNAシークエンサー
◯ 共焦点顕微鏡
◯ NIHのグラント
2、2月14日の午後10時には何をしている?
◯ お気に入りのイタリアンレストランでお食事デート
◯ 自分の研究に使っているマウスの飼育
◯ タンパク精製かDNAクローニングか遺伝子発現解析
3、甘い言葉をささやく相手は?
◯ 恋人
◯ グラント欲しさにNIH
◯ 論文投稿先の編集者
などと、生物学の研究者でないとピンとこない内容の3択設問が並んでいた.
どうやらこれはScientificMatchと言う、遺伝子プロファイリングを利用した結婚相手紹介サイトの提供だそうだ.
遺伝子プロファイリングといっても、似ているものが良いのか、異なる方が良いのか、または重篤な遺伝子疾患などを考慮するのか、指標がわからなかったが、ScientificMatch社の主張によると
「調和するカップルのために、遺伝子タイプが異なる相手をマッチングさせる」
ようだ.
これは2008年のPLoS Genet.の最新の研究に基づいている.この報告によると、MHCと呼ばれる免疫システムの複数の遺伝情報を調べた上で、女性に男性の汗のにおいを元に好みを選んでもらうと、遺伝子プロファイリングが似ていない男性を好む事が、統計的に明かとなった.
確かに、においと言えばフォロモンの研究が進んでおり、においが相手の好みに果たす役割はある程度わかるような気がする.
しかし、遺伝子プロファイリングから恋愛関係を、さらには結婚相手を予測するには、まだまだ科学的証拠が足りないし、あまりお任せしようとも思えない.
通常1年間の登録料が$1995するところを、このバレンタイン期間は50% OFFの$995で登録できると言う.興味のある方は申し込んでみても良いが、ちなみに先ほどのデータは、欧米人のみに相関があり、アフリカ人は逆に遺伝子プロファイリングが類似している方が良いのだが、日本人のデータは無い.
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